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微小インダクタンスの測定
 

 
写真左の様な0.1μH以下の微小インダクター(コイル)は高周波回路にはよく使われますが、このインダクタンス(L)を正確に測定するのは容易ではありません。
一般のLCRメーター、インピーダンスブリッジにとっては物理的、電気的に小さすぎ、測定治具などによる誤差が測定値と同等になるからです。
デジタルディップメーター(DDMと略記)があれば有効数字2桁の精度で測定できます。
手順は次の通りです。DDMについては他ページをご覧下さい。
(1)
100pF程度の容量(C)をリード最短でコイルに並列にはんだ付けする。
(2)
DDMでその共振周波数を測定しf (MHz)とする。
(3)
L(μH)=25400÷(f×f×C(pF))からLを求める。

(1)は市販のマイカコンデンサーで良く,容量計で校正できればベターです。

(2)のfは写真のコイルでは100MHz程度となり、明瞭なディップが得られます。
(3)の計算は面倒ですが、当社Qメーターの別売り付属品の計算機PB120QにCとfを入力すればLが求まります。
 
これはQメーターによるLの測定と同じ原理です。写真の例ではC=97pF,f=100MHzで0.026μHとなります。ちなみに隣のゼムクリップのインダクタンスは0.062μHでした。
この方法の正確さはCとfの精度とディップの鋭さに依存します。DDMの周波数確度とディップの鋭さは夫々±0.005%、±0.1%程度ですからCの正確さで決ります。市販のディップマイカコンデンサーは周波数特性が良いので低周波での校正値をそのまま使えます。
Cのリード線による附加インダクタンスが誤差になります。Cの値を変えるとfが変わるので、周波数優先測定も可能です。
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DELICA 三田無線研究所